時は金なりだが,時の次元はひとつぢゃない。あなたが生きるべき,時,を,決めよう。
英国AOL社は,オフィスから時計をなくし時刻をわからなくする実験をしている。それによってストレスが減るか,仕事がはかどるかを調べているが,同社が打ちだした定額料金制の宣伝キャンペーンとみる向きもある。従業員たちは,実験を楽しんでいる人もいるが,「最悪」と思っている人もいる。
スウォッチ社が提案したインターネットタイム「ビート」はあまり普及していない。人は24時間の枠のなかでしか,生きている価値を見出せない生き物なのか? 否,きっとそれは,慣れの問題でしかないのだろう。または安易な引きこもり,進化することへの物怖じ,だ。24時間の時間は,記事にあるように,体内時計の音をかき消し,人間を_24時間_の上でしか生きられないようにしている。もう人間は,24時間の上に生きていては,なにも変われない。
ネットワークには,朝も夜もない。0時も12時もないし,春も秋もない。均一な時間が流れ,そのスピードは,リアルの7〜8倍とも云われる。ワイヤード・タイムだ。リアルで1時間に集められる情報とワイヤードで1時間に集められる情報の量を比較すれば,おおむねそんなものだろう。AOLの勤勉な:-P社員たちは馴染めないかもしれないが,あなたは,ワイヤード・タイムで生きられる。生きる価値の未来は,その時のなかにある。
|